夏目友人帳、夏目が自転車に乗れない理由に、彼の過去を思った話
夏目友人帳も、しばらく原作を読んでいました。
アニメも人気ですし、原作を全く知らない方でも、ニャンコ先生だけは辛うじて知っているという方も多いかもしれません。

カテゴリ的には一応少女漫画扱いなんだけど、男性も読みやすい作品なんじゃないかな。
今回は、そんな夏目友人帳で、個人的に胸を抉られた、とあるシーンの話をしたいと思います。

まあ、タイトルの通りなんですが……
作中で、夏目くんが自転車に乗れないことを話したときに、ちょっと思うところがあったんですよね。
夏目貴志の境遇
夏目友人帳の主人公である夏目貴志くんは、子どもの頃に、相次いで両親を亡くしています。
また、幼い頃から妖怪が見えてしまうという特異体質もあり、親戚からも気味悪がられていたため、親戚中をたらい回しにされて、なかなか落ち着いた引き取り手も見つからなかったようなんです。

幸い、作中ではいい引き取り手に恵まれて、彼を理解してくれる友達もたくさんできていくんだけど……
多分、彼としては、子どもの頃から周りとは一線を引く癖がずっとついてしまっているんだよな。
いつもどこか遠慮がちで、周りに完全に甘えることもできない、というか。
だから……
だからこそ、夏目くんは、高校生になっても自転車に乗れないんですよね。
彼に問題があるわけではない。
特別、運動が苦手というわけでもない。
ただ、友達にそれが何故かと聞かれた夏目くんは、寂しそうに笑いながら、こう答えるのです。
ああ……
だって、ああいうのは、後ろを押さえててくれる人がいないと、乗れないだろ?
後ろを押さえててくれる人がいなかった人生
要は、夏目くんは、そんなお願いを気軽にできる関係を、子どもの頃に得られなかったってことなんですよね。
まあ、頼めばもしかしたら、誰かやってくれたかもしれないけど、自分からはとても言い出せなかった。
彼の性格を考えると、あまりにも妥当です。

今はね。
西村くんとか北本くんが、みずくさいな! そんなのは俺たちに相談すればいいだろ!
なんて言ってくれるかもしれないけどね。
実際、彼らは夏目くんの回想の中で、彼が自転車に乗れるように、後ろを押さえててくれたわけだから。

おそらく、今の夏目くんは、自転車に乗れるようになったと思われますが……
やっぱり、夏目くんのあの、寂しそうな笑顔は忘れられないですよね。
「自転車は、後ろを押さえててくれる人がいないと乗れないだろ」
作中では、回想のひとつとして何気なく流れていくだけの言葉なんですが、このたった一言に、夏目くんがこれまで歩んできた孤独が凝縮されているような気がして、とても胸を抉られました。
なんか、とてもリアルですよね。

該当エピソードはどこ?
アニメで言うと、『夏目友人帳 参』の第9話『秋風切って』というエピソードに収録されております。
主要キャラクター達が文化祭に勤しむのが主軸で、自転車の件については、本当に夏目くんの回想として一瞬語られるのみです。

個人的には、温かな人達に囲まれて、普通の日常を送っている夏目くんを見るだけでも泣けます。
良かったなあと思うし、このままいて欲しい(妖怪にはしょっちゅう絡まれるんですけどね……)

2026年9月20日現在は、U-NEXTから視聴可能だったよ。
観たことがない人も、是非観てみては?