FF6の主人公はエドガーだと思う理由を考察してみた
ファイナルファンタジー6って、パーティーメンバーが非常に多いことに加えて、『全員主人公』という触れ込みがある作品として有名ですよね。
そうすると、誰が真の主人公であるか、という議論があちらこちらで交わされていまして、プレイヤーそれぞれでかなり意見が分かれるところだと思います。
ちなみに、一般論としては
- ・ティナ
物語が彼女から始まること、世界崩壊後に仲間にしていなくても絶対に登場することが理由と思われます
- ・ロック
世界崩壊後前の視点人物であるティナ、世界崩壊後の視点人物であるセリスの両方を助ける経緯や、実は暗い過去を持つ側面などが理由でしょうか
- ・セリス
世界崩壊後に彼女から始まること、その際、希望を求めて大海原に漕ぎ出す印象的な導入部があるからですかね
の3名の名前が挙がることが多いです。もしくは、前半がティナ、後半がセリスとか?

違うの?

違わないよ!
全員主人公だもの!
そう、わたしは、これらの意見に苦情があるわけではありません。FF6の面白さのひとつは、『誰が主人公か』という議論をしたときに、人によって違う意見が出てくることそのものにあると思っておりますので。
でも……敢えて、そのうえで語りたい。わたし個人としては、
主人公はエドガーであると!!

圧が強い!

理由はこれから書きます!
エドガーを主人公に推す理由
主人公の『役割』
エドガーことエドガー・ロニ・フィガロは、フィガロ王国の国王です。物語の冒頭で、ティナがロックの次に出会う人物で、表向きはガストラ帝国と同盟を結んでいますが、実は裏では反帝国組織に参加しています。
初対面のティナをいきなり口説く軟派なところもあるものの、その実態はフィガロ王国のことを第一に考える『王の中の王』。自国に不利益をもたらすガストラ帝国への反発から、やがて世界平和に目を向けていくさまも、実に自然だと思います。
さて、冒頭で書いた、物語における『主人公の役割』(条件とも呼べます)ですが、個人的には大きく二つあると考えております。
- 成長するキャラクターであること
- 周囲を鼓舞するキャラクターであること
どのようなキャラクターであれ、この辺りは満たしてくるのかなと。

成長していく主人公に、周囲が心動かされ、やがて世界を救う行動に変わっていく、という見方も出来るかもしれませんね!
さて、肝心のエドガーについてですが……

②は分かるけど、①はどうだろう?
エドガーは最初から完成されたキャラクターだし、成長した要素は見当たらないような……
……と、そういう感想を抱く方も少なくないと思います。事実、わたしもそう思いますし。
ですが、一方でこうも思うんですよ。
ひとりで全てを背負うことはないと。

……どういうこと?

①と②の要素を二人でそれぞれ分けて持っている作品もあるってこと!
具体例を挙げますと、ファイナルファンタジー9です。
あの作品の主人公はジタンとなっていますが、作中の成長要素で泣かせてくるのはビビですよね?
- 成長する主人公=ビビ
- 周囲を鼓舞する主人公=ジタン
そもそもこんな風に役割分担されている作品もあるんですよ。

つまり、それを6に当てはめると……

①がティナ、②がエドガーになるってわけ!
ロックとの比較

でもさ、それならロックだっているわけじゃん。なんでロックじゃなくてエドガーなの?

ちょっと比較してみるね!
確かに、ロックでもいいですよね。なんなら、①がセリス、②がロックでもいい。もっと言うと、ロックなんか、作中でレイチェルの件というトラウマを克服して、セリスを選んでしっかり守るという一面を発揮しています。一人で両方の要素を持ち合わせていますよね。
それでどうして、ティナ、そしてエドガーの方を推すのか。
それは、パーティーにいる理由が、個人的な動機ではなく、世界を見据えた動機だからです。
ファイナルファンタジー6の主な目的は、世界を陥れようとするケフカをみんなで止めること、ですよね。それは全員共通で間違いないと思うんですが、ロックの場合はエドガーに比べて、個人的な動機が強いように思われるんです。
それが悪いとは断じて言いませんが、レイチェルの件でのトラウマを世界を救う動機に繋げるとなると、今度はセリスが絡んでくる。セリスをレイチェルのようにはさせるまい、今度こそ守るんだ、という感覚が強いのがロックの特徴だと思うんですよ。
一方のエドガーは、世界崩壊前は帝国、ひいてはケフカを危険視してレジスタンスに参加し、世界崩壊後はフィガロの民を救うことを優先したのち、改めて世界に目を向ける、という動きを取っています。フィガロを救うことと世界を救うことがちゃんと同一視されている。一国の王らしい、地に足を着いた動きだと思うんですよ。そういう意味で、世界を救う主人公としては、エドガーの方がしっくり来るんです。

①にセリスではなく、ティナを選んだ理由も同じ?

そうだよ。
セリスは動機の中心にロックの件があるイメージが強いので、個人的に感じるけど、ティナはビビみたいに、自分の存在に思い悩んだ末、守るべきものを悟って最後の戦いに挑んだ感じがするからね。感情を取り戻してケフカに相対する姿は、まさしく主人公だよね!
ちなみに、世界崩壊後、いわゆる『必須キャラ』でもないのに、ただ一人最初からケフカ討伐を目指して旅していたマッシュも、わたしの中ではいい線を行っています。
ただ、彼の場合は、フィガロを思い世界を思う気持ちと同時に、兄貴を思う気持ちも入ってくる。個人的には大好きですが、この辺もエドガーに軍杯が上がる理由かなと思っています。
以上の理由により、わたしの中での主人公はエドガーなんです。
(でも全員魅力的ですよね!)
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