『レイン』の騎士登用試験が印象に残った話。本当に見ていたのは「人を見る力」

Web発祥のファンタジー小説の先駆けとも呼べる作品、「レイン」。
Webで連載されていた時代はちょっと存じ上げないのですが、わたしは昔、書籍とコミカライズ版を少し読ませていただきました。
あ、ドラマCDなんてのもありましたね。

結構見てるね。

一時期ハマってたんですよね。
今回は、この『レイン』の中で、わたしが個人的に印象に残っている、騎士登用試験のエピソード(セルフィー初登場エピソード)について、書いてみたいと思います。

相変わらず、破天荒な試験方法を選んだレインですが……
この試験は、結構筋が通っていて好きだったんですよね。
騎士登用試験
主人公はレインですが、このエピソードについては、レインが試験監督を務める騎士登用試験にやってきた、セルフィー視点で見るのが面白いと思います。
父のような立派な騎士になりたい、として試験にやってきたセルフィー。
ちなみに、お金に困っているらしく、試験に落ちた場合は衣食住を失うという崖っぷちにいるようです。
そんな彼女と、他の屈強な受験生たちの前に立つレイン。
彼が受験生たちに告げた試験方法は、あまりにも意外なものでした。

どんな試験だったの?

平たく言うと……
受験生たちを適当に間を空けて並ばせる。
で、レインは彼らの前に立って、「俺を宿敵だと思って剣を構えろ」
と言うんです。

……え、構えるだけ?

構えるだけです。
騎士登用試験なのに、戦いの試験はないんですよね。
どうしてそんな試験をしたのか
ただ構えるだけ、という、一見意味の分からない試験ですが……
セルフィーや、他の一部受験生は、試験中にバタバタ倒れていきます。
何故かというと、反対側で構えるレインの闘気がすごすぎたから。
彼が放つ、とても立っていられないほどの威圧感に、圧倒されてしまったんですね。

セルフィーは、もうダメだと半ば諦めているのですが、実はレインは、このときに倒れた受験生のみを合格としました。

は?

面白いですよね。
で、そのことを他の(特に不合格になった)受験生に詰められると、レインはこんなことを返すんです。
そいつらが疲れてるのは、俺の闘気をまともに食らったから。
要は、相手の力量を感じ取る力があるってことだ。
今の力がどんなに強くても、相手の力量が読めなきゃ意味がない。

あ、なるほどね……

わたし、この発想は結構好きなんですよね。
現実でも充分通用する考え方だと思いますし。
実際、詰め寄ってきた受験生は、普通にレインには敵わないんですよね。
となると、確かに、将来的に強敵に遭遇したとき、自分の力量と相手の力量をうまく見極めることができず、打ち負けてしまう危険があるわけです。

人の価値ってどこにあるのか、とても考えさせられるエピソードだと思いました。

今だと、各種配信サービスを使うと、その部分だけ無料で試し読みできたりもするから、読んだことない人は、試しに読んでみては?

